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ノートとペン

コラム

会社設立後の落とし穴?経営者が陥りやすい「思考停止」とは

「念願の会社を設立した!これで全てが始まる…はずだったのに、なぜか事業が伸び悩んでいる」 「日々の業務に追われるばかりで、気づけば未来を考える時間が全く取れていない…」

会社設立は、経営者にとって夢の実現であり、大きな達成感をもたらします。しかし、その達成感の裏には、多くの経営者が気づかずに陥りやすい「落とし穴」が存在します。それが、無意識のうちに陥ってしまう「思考停止」です。


思考停止とは、問題の表面的な部分で思考が止まってしまったり、変化を恐れて現状維持に固執したり、あるいは日々の雑務に忙殺されて未来を考える機会を失ってしまったりする状態を指します。会社設立という大きな目標を達成した直後だからこそ、この「思考停止」に陥りやすく、それが事業の伸び悩みの根本原因となることも少なくありません。


この記事では、会社設立後に経営者がなぜ「思考停止」に陥りやすいのか、その具体的な症状と、それが事業に与える影響について解説します。そして、この状態から脱却し、常に事業を成長させるための「思考」をいかに維持していくべきか、そのためのサポートについてもお伝えします。


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会社設立後に経営者が陥りやすい「思考停止」の症状

会社設立という大きな目標をクリアした経営者が、なぜ思考停止に陥ってしまうのでしょうか。そこには、達成感の裏に潜むいくつかの心理的・環境的要因があります。


1. 「完了感」による思考の終結

  • 症状

    会社設立というゴールを達成したことで、「これで一段落」と安堵し、その後の戦略的な思考が止まってしまう。「登記が終われば大丈夫」と、事業の本格的な成長戦略や長期的なビジョン策定がおろそかになる。

  • 影響

    市場や競合の変化に気づかず、対応が遅れる。初期の計画から外れる事態に対応できず、事業が伸び悩む。


2. 日々の「業務の忙殺」による思考の硬直化

  • 症状

    設立直後は、営業、経理、総務、採用など、全てを経営者自身がこなす「ワンオペ状態」に陥りがちです。目の前の緊急な業務に追われ、本来最も時間を割くべき「未来を考える時間」が全く取れなくなる。

  • 影響

    根本的な課題解決ではなく、場当たり的な対処に終始する。新しいアイデアが生まれにくくなり、事業の成長が鈍化する。組織全体が受け身になり、イノベーションが起きない。


3. 「過去の成功体験」への固執

  • 症状

    これまでの事業(個人事業時代など)での成功体験や、設立時の計画が絶対だと信じ込み、その枠の中でしか物事を考えられなくなる。「これでうまくいったんだから、これからも大丈夫」と、変化への対応を怠る。

  • 影響

    新しい市場のニーズを見落とす。競合の新しいアプローチに気づかず、差別化が図れない。社員の新しい提案を受け入れられず、モチベーションを低下させる。


4. 「変化への恐れ」と現状維持への固執

  • 症状

    新しい技術の導入、事業モデルの転換、組織の再編など、変化には常にリスクが伴います。このリスクを過度に恐れ、現状維持に安住してしまう。「変わらない方が安全だ」と考えてしまう。

  • 影響

    競合に後れを取り、市場での優位性を失う。時代の流れから取り残され、徐々に事業が縮小していく。


5. 「孤独感」による思考の停滞

  • 症状

    経営者は、社員には言えない悩みや、誰にも相談できない孤独を抱えがちです。一人で考え続ける中で、思考が行き詰まり、新しい視点や解決策が見出せなくなる。

  • 影響

    意思決定が遅れる、あるいは誤った判断を下す。経営者自身のストレスが増大し、心身の健康にも影響が出る可能性がある。



「思考停止」が事業に与える深刻な影響

これらの思考停止の症状は、目に見えにくい形で事業に深刻な影響を与えます。


  • 事業の伸び悩みと停滞

    常に市場の半歩先を行く視点がなければ、事業は停滞します。

  • 人材の流出と組織力の低下

    経営者が未来を描けなければ、社員も将来に希望を見出せず、優秀な人材から離れていきます。

  • 潜在的なトラブルの発生

    法改正、セキュリティリスク、社内問題など、変化への対応を怠ると、予期せぬトラブルが顕在化し、事業を脅かします。

  • イノベーションの喪失

    新しい発想や挑戦がなければ、事業の活性化は望めず、競合に差をつけられてしまいます。


会社設立は始まりです。そこから、この「思考停止」という落とし穴を回避し、常に事業を成長させるための思考を維持していくことが、経営者には求められます。



「思考停止」から脱却し、経営の軸を確立するための思考法

思考停止から脱却し、経営者が常に事業を成長させるための思考を維持するには、意識的な努力と、適切な「思考のパートナー」の存在が重要です。


1. 問いを立て、問い続ける習慣

「これで本当にベストか?」「なぜ、この問題が起きているのか?」といった、根源的な問いを自らに課し続けることが、思考を深める第一歩です。日々の業務の中でも、常に問いを立てる習慣をつけましょう。


2. 情報を多角的に捉え、構造化する

目の前の情報や現象を鵜呑みにせず、視座を意図的に変え、様々な角度から情報を収集し、それらを整理・分析して、問題の全体像や要素間の関係性を「構造的」に捉え直すことが重要です。


3. 失敗を「学び」として肯定するカルチャー

失敗を恐れて新しい挑戦をしない企業は、必ず停滞します。失敗を「次への学び」として肯定し、そこから得られた教訓を共有・活用する文化を社内に醸成することが、思考を活性化させ、イノベーションを促進します。


4. 信頼できる「壁打ち相手」を見つける

経営者の孤独な思考には限界があります。客観的な視点から、時に厳しく、時に寄り添いながら、経営者の思考を深めてくれる「壁打ち相手」の存在は不可欠です。社内では話しにくいテーマも、外部の専門家になら安心して相談できます。



会社設立後の「思考停止」から脱却するために:みまもり行政書士事務所の支援

私たちは、単なる会社設立や許認可の手続き代行者ではありません。経営者の皆様が、会社設立という節目を越えて、「思考停止」という落とし穴に陥ることなく、常に事業の本質を見つめ、未来を切り拓くための思考を維持できるよう「思考サポート」を提供することを専門としています。


私たちの支援は、ビジネスの成功を直接保証するものではありません。しかし、経営者の皆様がビジネスのプロフェッショナルとして、自らの事業をより深く理解し、より適切な判断を下せるよう、思考のプロセスを支援することに徹します。私たちは「思考のプロフェッショナル」として、経営者の皆様の傍らに立ち、その知的な探求を支えます。


1. 独自の思考サポートで「本質的な課題」を明確に

私たちは、弊所の核となる「全体を俯瞰し、構造的に見る力」を活用し、あなたの経営課題の「本質」に迫ります。


  • 複雑な課題への深い洞察

    複雑に絡み合う事業課題や組織内の問題点、未来の事業のあるべき姿について、独自の思考サポートを通じて、現状を分析します。これは、論理的かつ構造的な思考力、そして独自の直観力によって裏付けられたアプローチです。様々な要素が複雑に絡み合う状況から、本質的な課題の構造を冷静に整理し、解決の方向性を見出します。

  • 現状分析と権利利益の整理

    組織内の対立、社員間の不満、特定の社員の問題行動など、複雑な人間関係や感情が絡む状況においても、感情論を排して、それぞれの権利利益、主張、そして問題行動の背景にある構造を冷静に分析し、整理します。これにより、本質的な原因に焦点を当てた解決策の検討が可能になります。

  • 情報の構造的整理と汎用化

    経営者が持つ膨大な情報や漠然としたアイデアを、論理的なフレームワークに沿って構造的に整理します。これにより、課題が明確になり、解決の道筋が見えやすくなります。

  • 独自の直観力で本質を見抜く

    長年の経験と、データや論理だけでは見えにくい事業の核心を捉える独自の思考力に基づき、事業や組織の「あるべき姿」に対する本質的な洞察を提供します。これは、従来の解決策に囚われない、新しい戦略や組織設計を構想する際の助けとなるでしょう。


2. 思考サポートに基づいた実務面での連携

私たちの提供する思考サポートは、経営者自身の問題解決能力を向上させることに主眼を置いています。その上で、経営者が導き出した戦略や解決策を実際に事業に落とし込むための実務面で、必要に応じてサポートを提供します。


  • 会社設立・法人化支援

    経営者が描いた事業の構造設計に基づき、最適な法人形態の選択から定款作成、登記申請まで、会社設立を着実にサポートします。

  • 許認可・契約法務

    新規事業や既存事業の再構築において、各種許認可の取得支援や、事業の基盤となる契約書(業務委託契約、秘密保持契約、売買契約など)の設計・レビューをサポートします。

  • 社内体制・ルール設計(他士業連携)

    経営者が描く組織像を実現するため、就業規則や賃金規定、人事評価制度、ハラスメント対策規程など、具体的な社内ルールの設計を社会保険労務士と連携してサポートします。

  • IT環境の構造設計

    経営者が設計した業務フローや組織構造に基づき、最適なIT環境の構造設計をサポートします。


3. 継続的な「顧問契約」による伴走支援

経営課題は一度解決すれば終わりではありません。事業を取り巻く環境は常に変化し、新たな課題が生まれます。私たちは、単発の支援で終わるのではなく、貴社の事業の「右腕」として、継続的に伴走します。

月次での思考サポート、組織課題の早期発見と構造分析、法務・ITに関するアドバイス、そして新たな事業戦略の壁打ちなど、「いつでも相談できる安心感」を提供し、貴社の持続的成長を「みまもり」ます。



おわりに:思考を深め、未来を切り拓く経営者へ

会社設立という大きな節目を越えた後も、経営者の思考は止まってはなりません。事業の伸び悩みや人材課題の根本原因は、思考の深さに隠されていることが多々あります。

もし、あなたが日々の業務に忙殺され、未来を考える時間が取れない、あるいは複雑な問題の構造が見えず、思考がまとまらないと感じているなら、ぜひ一度、みまもり行政書士事務所にご相談ください。


私たちの思考サポートは、あなたの頭の中を整理し、複雑な問題を構造化し、本質的な解決策を自ら導き出すための強力な羅針盤となるでしょう。

「経営課題の根本を突き止めたいが、思考がまとまらない」 「事業の次の手を考える上で、客観的かつ構造的な視点から壁打ちがしたい」 「複雑な経営課題を、誰かに壁打ちして整理したい」

どんな些細なことでも構いません。貴社の「本質的な課題解決」への一歩を、私たちと一緒に踏み出しましょう。

 
 
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