会社設立で「情報漏洩」は他人事じゃない!創業期から始める必須のITセキュリティ対策
- 2025年7月3日
- 読了時間: 9分
「会社設立で忙しくて、セキュリティまで手が回らない…」 「うちみたいな小さい会社、サイバー攻撃の標的になんてならないだろう…」 「セキュリティ対策って、専門的で費用も高そう…」
会社を設立し、新しいビジネスをスタートさせる喜びの裏で、多くの経営者が見落としがちなのが、情報漏洩やサイバー攻撃といった「ITセキュリティリスク」です。設立したばかりの会社だからこそ、「狙われないだろう」という油断や、「費用がないから」という理由で対策が後回しにされがちです。
しかし、現代において、情報漏洩は規模や業種を問わず、どんな企業にも起こりうる「他人事ではない」現実です。一度情報漏洩が起きれば、顧客からの信頼喪失、損害賠償、事業停止、そして企業イメージの回復不能なダメージなど、設立間もない貴社にとって致命的な結果を招きかねません。
この記事では、会社設立という大切なスタートラインにおいて、なぜ「情報漏洩対策」が必須の経営課題なのかを解説します。そして、貴社の規模や予算に合わせ、効果的かつコストを抑えて創業期から始めるべきITセキュリティ対策について、私たちみまもり行政書士事務所が、ITと法務の両面からどのようにサポートできるかをお伝えします。

なぜ会社設立「直後」のセキュリティ対策が必須なのか?見落としがちな3つのリスク
「うちはまだ小さいから大丈夫」という考えは、現代においては通用しません。むしろ、設立直後の企業こそが、サイバー攻撃の格好の標的となりやすいリスクを抱えています。
1. サイバー攻撃のターゲットは「規模」を選ばない
サプライチェーン攻撃の入り口
大企業を直接狙うのが難しい場合、その取引先である中小企業やスタートアップが攻撃の「入り口」となるケースが増えています。貴社が大手企業との取引を始めれば、その瞬間にサプライチェーンの一部として狙われる可能性があります。
脆弱な企業への無差別攻撃
不特定多数の企業に対して自動的に脆弱性を探し出す攻撃(ボットネットなど)は、企業の規模に関係なく行われます。セキュリティが手薄な設立直後の企業は、格好の的となります。
情報資産の価値
顧客情報、技術情報、財務情報など、企業の規模に関わらず、すべての情報資産は攻撃者にとって価値があります。
2. 情報漏洩による「致命的なダメージ」は設立間もない企業ほど大きい
一度情報漏洩が発生した場合、そのダメージは設立間もない企業にとって特に致命的です。
信用失墜と事業停止
顧客や取引先からの信頼は一度失うと回復が非常に困難です。情報漏洩は事業活動の停止を余儀なくさせ、顧客離れや新規契約の喪失に直結します。
損害賠償と法的な責任
個人情報保護法などの法令に基づき、情報漏洩の被害者に対する損害賠償責任が発生する可能性があります。設立初期の限られた資金では、これらの賠償責任に対応しきれない場合があります。
レピュテーション(評判)の回復困難
ネガティブな情報はインターネット上で拡散されやすく、企業の評判を回復するには多大な時間と費用がかかります。
3. 「後からの対策」は非効率でリスクが高い
設立当初に基本的なセキュリティ対策を怠ると、事業が拡大してから対策を講じる際に、より大きな手間とコスト、そして潜在的なリスクを抱えることになります。
システムの再構築
セキュリティを考慮せずに構築したITシステムは、後から対策を追加するのが困難な場合があります。場合によってはシステム全体の再構築が必要となり、時間とコストが大幅に増加します。
セキュリティ意識の定着の難しさ
設立初期にセキュリティ意識が低いまま社員が増えてしまうと、後からルールを徹底しようとしても浸透しにくく、形だけの対策になりがちです。
過去の脆弱性の温存
過去に遡って脆弱性を洗い出し、修正するのは非常に困難です。設立当初から盤石な基盤を築く方が、はるかに効率的で安全です。
創業期から始めるべき必須のITセキュリティ対策:コストを抑える5つのステップ
ここでは、会社設立後の情報漏洩リスクを低減し、業務の安全を確保するための、ITセキュリティ対策の具体的な5つのステップをご紹介します。これらの対策は、貴社の規模や予算に応じて、費用を抑えながら始めることが可能です。
ステップ1:パスワード管理と二段階認証(MFA)の徹底
セキュリティの基本中の基本は、パスワードの適切な管理です。これは、低コストで最大の効果が期待できる対策です。
複雑なパスワードの設定
推測されにくい文字列(大文字・小文字・数字・記号を組み合わせ、9文字以上)のパスワードを設定し、使い回しを避けます。
二段階認証(MFA)の導入
メールサービスやクラウドサービスなど、重要なアカウントには必ず二段階認証(多要素認証)を設定します。パスワードが漏洩しても、もう一つの認証要素がなければ不正アクセスを防げます。多くのクラウドサービスで無料で提供されています。
ステップ2:OS・ソフトウェアの最新化と標準セキュリティ機能の活用
PCやスマートフォン、利用するソフトウェアのセキュリティを確保します。特別なツールを導入しなくても、基本的な対策は可能です。
OS・ソフトウェアの最新化
WindowsやmacOS、各種アプリケーションは常に最新の状態に保ち、既知の脆弱性を解消します。これはシステムの自動更新機能で対応できます。
標準ウイルス対策ソフトの活用
Windows OSに標準搭載されているWindows Defenderなど、OS標準のセキュリティ機能を有効活用します。これにより、別途ウイルス対策ソフトを購入するコストを抑えることができます。
アクセス制限と暗号化
PCの画面ロック設定や、外部へ持ち出すデータの暗号化を徹底します。
ステップ3:クラウドサービスの適切な設定とアクセス管理
多くの企業が利用するクラウドサービスは便利ですが、設定を誤ると情報漏洩の原因となります。適切な設定がコストを抑える鍵です。
適切なアクセス権限の設定
クラウドストレージ(Microsoft 365 OneDrive/SharePoint, Google Driveなど)や業務システムにおいて、社員が業務上必要な情報にのみアクセスできるよう、最小権限の原則に基づきアクセス権限を設定します。
共有設定の確認
誤って機密情報が外部に公開されないよう、共有設定を定期的に確認し、必要に応じて制限をかけます。
クラウドサービスのセキュリティ機能活用
利用するクラウドサービスが提供するセキュリティ機能(監査ログ、利用状況レポートなど)を積極的に活用します。追加費用なし、または低コストで利用できる機能も多いです。
ステップ4:ネットワークセキュリティの基礎固め
社内ネットワークも、情報漏洩のリスクを抱える場所です。
Wi-Fiルーターのセキュリティ設定
適切な暗号化方式(WPA2/WPA3)を設定し、初期パスワードは必ず変更します。不要なポートは閉じ、ゲスト用Wi-Fiと分離するなどの対策も有効です。これは、既存の機器で設定変更のみで可能です。
ファイアウォールの活用
ルーターやPCのファイアウォール機能を有効にし、不正な通信をブロックします。これも通常は標準機能で対応可能です。
VPNの導入(リモートワーク時)
リモートワークを行う場合は、安全なVPN(仮想プライベートネットワーク)を導入し、外部からの安全なアクセス経路を確保します。無料または低コストのVPNサービスから検討を始められます。
ステップ5:情報セキュリティポリシーの策定と社員教育
ITツールやシステムを導入するだけでなく、それらを運用する「人」の意識を高めることが、セキュリティ対策の要です。
情報セキュリティポリシーの策定
企業として情報資産をどのように扱うか、社員が遵守すべきルールを明文化したポリシーを策定します。これは専門家に依頼しても、自社で作成することも可能です。
定期的な社員教育
フィッシング詐欺対策、パスワードの適切な管理、USBメモリの取り扱い、SNS利用の注意点など、具体的なリスクと対策について、社員に定期的な教育を行います。
会社設立時の「セキュリティ基盤」を支援:みまもり行政書士事務所
会社設立時のITセキュリティ対策は、貴社の事業の未来を左右する重要な経営判断です。セキュリティを後回しにすることは、未来の貴社を大きなリスクに晒すことになります。
私たちみまもり行政書士事務所は、単なる会社設立手続きの代行に留まりません。経営者の皆様が、このようなITセキュリティの初期段階で、貴社の規模や予算に合わせた最適な対策を講じられるよう、実務的な支援を提供します。
1. 貴社の規模・予算に合わせた最適なセキュリティ戦略
私たちは、貴社の事業内容、規模、予算、そして将来の展望を深くヒアリングし、「過剰な投資をせず、貴社にとって本当に必要なセキュリティ対策」を具体的に提案します。初期は標準機能の活用や低コストサービスで始め、事業の成長に合わせて段階的に強化していく「スモールスタート」も可能です。
2. 他のITサポートと連携し、コストを抑えた一括支援
貴事務所が提供するITサポートは、セキュリティ対策と密接に関連しています。
Microsoft 365/Google Workspaceなどの導入支援
これらのクラウドサービス導入時に、同時にセキュリティ設定(MFA、アクセス権限)を行うことで、個別に対応するよりもコストを抑え、効率的にセキュリティ基盤を構築できます。
ネットワーク設計との連携
社内ネットワーク構築の際に、セキュリティ設定も合わせて行うことで、後からの手戻りなく、最初から安全な環境を整えられます。
このように、他のITサポートと一緒にまとめてご依頼いただくことで、コストを抑えつつ、一貫性のあるセキュリティ対策を実現できます。
3. 法務面からのリスク軽減と継続的な伴走
私たちの支援はIT技術に留まりません。
情報セキュリティポリシー策定支援
貴社の事業に合わせた情報セキュリティポリシーの策定をサポートし、社員の情報セキュリティ意識向上とルール遵守を促進します。
フォレンジック(内部不正調査)の基礎的理解
万が一の事態に備え、ログ解析や内部不正調査に関する基礎的な知識を提供し、問題発生時の対応における思考をサポートします。(直接的な調査は行いません)
継続的な「顧問契約」による伴走支援:
会社設立後の事業成長には常に新たなITセキュリティリスクと対策が求められます。私たちは、単発の支援で終わらず、貴社の事業の「右腕」として、継続的に伴走します。月次でのITに関するアドバイス、法務サポートなど、「いつでも相談できる安心感」を提供し、貴社の持続的成長を「みまもり」ます。
おわりに:セキュリティは「守り」ではない。「攻め」の経営基盤だ
会社設立時のITセキュリティ対策は、単なる「守り」ではありません。それは、貴社の信用を守り、事業活動を安定させ、未来への投資を安心して行えるようにするための、強力な「攻め」の経営基盤です。
もし、貴社がセキュリティ対策について、予算内で効果的な方法を探している、あるいは他の経営課題で思考がまとまらないと感じているなら、ぜひ一度、みまもり行政書士事務所にご相談ください。
私たちは、貴社の規模や予算に合わせ、無理なく始められるセキュリティ対策を提案し、貴社のビジネスをITと法務の両面から力強くサポートいたします。




